影狩り (1972)

江戸幕府が、地方の弱小藩を壊滅すべく放った公義隠密“影”と、かつてその犠牲となった三人の剣客が“影狩り”となって幕府の陰謀に対抗する。原作は「週刊ポスト」に連載中のさいとうたかをの同名劇画。脚本は池上金男。監督も同作の舛田利雄。撮影は金宇満司がそれぞれ担当。

監督:舛田利雄
出演:石原裕次郎、内田良平、成田三樹夫、浅丘ルリ子、江原真二郎、丹波哲郎、辰巳柳太郎

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影狩り (1972)のストーリー

徳川幕府も中期を過ぎその支配体制は次第に揺ぎつつあった。とくに封建制度のひずみは、財政の破綻となって現われた。しかし、時の老中田沼意次(丹波哲郎)は、最も卑劣な手段で、その窮地を逃れようとした。それに地方藩の取潰しによる領地の没収である。そのため、全国に隠密が放たれ、各藩の落度を暴くべく暗躍した。世人はこの隠密を“影”と称し、恐れおののいていた。一方、これに対抗する各藩の自衛手段はただ一つ。それは秘密裡に潜入してくる影を抹殺し、その口を封ずる事である。その頃、“影狩り”と称して、幕府に狙われた藩に多額の金で雇われ“影”専門の殺し屋がいた。室戸十兵衛(石原裕次郎)、乾武之進こと日光(内田良平)、日下弦之助こと月光(成田三樹夫)の三人である。彼らは、彼らの藩を幕府によって取り潰され、流浪の身となった怒りと怨念を“影”抹殺へと向ける。胆馬国出石藩は、五万八千石の貧乏藩である。藩主仙石越前守が幼少であることから実権を握る家老牧野図書(辰巳柳太郎)は、乏しい藩の財政を建て直すために、金山の開発を行い、すでに質のいい金を掘りあてていた。影の情報により田沼は取潰しを画策する。しかし、二つのカベがあった。ひとつは牧野図書の先祖が、家康から“永代本領安堵”のお墨付を拝領していること、そして、影狩りを雇ったことである。出石藩に執拗に迫る影たち。それを防ぐ影狩りの三人。十兵衛の剛剣、日光の喧嘩剣、月光の正剣。出石藩随一の切れ者である大目付高坂蔵人(江原真二郎)は、なぜか三人に厳しく当り、十兵衛は気がかりだった。計画が思い通り進まないことに焦ってきた田沼は、出石藩のお国替えの内示を下す。そうすると“永代本領安堵”のお墨付を江戸に運ぶだろう、胆馬から江戸までの道中は百五十里、その間にお墨付を奪う、という計画である。図書は、お墨付を江戸まで運ぶ大役を、高坂に命じる一方、その護衛を三人に依頼する。金箔の書状入れを携えて江戸へ向う高坂と藩士。一行をつけ狙う影、伊賀三の組支配陣馬仙十郎(草薙幸二郎)と、くの一を含む配下。そして馬を駆って護衛する十兵衛、月光、日光。が、道中にもう一人、十兵衛につきまとう鳥追い女、千登世(浅丘ルリ子)がいた……。

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